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Zhidkov, A.*; 佐々木 明; 田島 俊樹*
Physical Review E, 61(3), p.R2224 - R2227, 2000/03
被引用回数:44 パーセンタイル:83.22(Physics, Fluids & Plasmas)p偏光、強度10~10W/cm、パルス幅1psの斜め入射短パルスレーザーで薄膜ターゲットを照射する方式に基づく、高エネルギーイオン(1MeV以上)が効果的に発生される条件を新たに明らかにした。衝突過程をランジュバン方程式で考慮し、原子過程を組みこんだPICコードで解析を行い、プラズマのスケール長が/10程度になることでレーザー光が効率的に共鳴吸収で吸収され多量の高速電子を生成すること、これによってプラズマの膨張が駆動されるとともに、表面に電荷分離による強い静電場が生じることを明らかにした。さらに電子衝突電離によって多価電離状態となった媒質イオンが1MeVを超えるエネルギーまで加速されること、入射レーザー光の高エネルギーイオンへのエネルギー変換効率が10%に及ぶことを明らかにした。
佐々木 明; 内海 隆行*; 森林 健悟; 加道 雅孝; 河内 哲哉
Proceedings of 12th Topical Conference on Atomic Processes in Plasmas, p.133 - 144, 2000/00
過渡的電子衝突励起X線レーザーの短波長、高効率発振の条件を見いだすためには、シミュレーションによる動作条件の解析や最適化が重要である。われわれは広い価数の範囲のイオンについての平均化した原子モデルと、レーザー発振に直接関与するNi様イオンについてのHULLACコードのデータを用いる詳細なモデルを組み合わせた電子衝突励起X線レーザーのモデルを開発した。このモデルを用い、定常状態のX線利得のプラズマ温度、密度依存性や、プリ・メインパルス励起によるNi様Agレーザーの利得の空間分布の時間発展の解析を行い、以前の実験や理論計算の結果と比較する。さらにピコ秒ダブルパルスレーザーで固体ターゲットや薄膜ターゲットを励起して高い利得を得る可能性について議論する。
佐々木 明
プラズマ・核融合学会誌, 75(10), p.1138 - 1144, 1999/00
高Z原子の多価電離イオン(多電子系イオン)は、構造が複雑なため従来電離度、ポピュレーション、発光スペクトルを計算することが困難であった。最近、モデル化の工夫やエネルギー準位、遷移確率等を計算する原子データコードの開発により、計算結果が天体、実験室プラズマの解析や、X線レーザー、X線源等の開発に応用されるようになってきた。本稿では電子衝突励起X線レーザーの原子モデルを例にとり、多電子系イオンの衝突輻射モデルの研究開発の進展について述べる。原子データコードによる素過程データの計算方法、複雑なレベル構造を正確かつ効率的に扱う高度な平均化手法(STA法、Super Transition Array法)について紹介する。計算精度を高めるため、素過程データの評価と、そのための計算機を活用したデータベース開発の重要性を指摘する。